2012年7月12日木曜日

きいてみます?


「きき猪口」とは、日本酒を「きき酒」する際に使う、本来は業務用の器のことです。白い磁器製で内側の底に青い輪が2つ描かれています(蛇の目模様)。この蛇の目の部分でお酒の透明度(サエ・テリ)を判断するのです。

さて、きき酒の方法ですが、以下の順番で行います。
①まず色を見る。
②香りをかぐ。きき猪口の中に鼻がすっぽりつっこんでください。
③口に含みますがだいたい3〜7㎖ほど入れて舌全体に行き渡るようにして味を確かめます。
④用意しておいた吐器に吐き出し口の中の香りを感じます。
四番目のはき出すというのはたく
さんきき酒する時には全部飲んでいると酔ってきて味がわからなくなるからです。種類が少ない時は、むしろ飲み込んでのど越しやキレを確かめた方がよくわかると思います。

さて、酒を味わうことを、なぜ「きく」というのでしょうか?

日本語の「きく」という言葉には多くの意味があり、この音を持つ漢字も「聞く」・「聴く」・「利く」・「効く」 などいろいろあります。『広辞苑』によると、「聞く・聴く」(利くとも書く)には「物事をためし、調べる」という意味もあり、その語義を細分すると、嗅ぎ試みること、味わい試みること、などに分けられます。

いずれも「きき酒」の意味に通じていることから、「酒をきく」の「きく」は上記の「聞く」から来たのではないかという説があるのだそうです。日本語って奥が深いですね。


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