2013年1月12日土曜日

茶色い印は・・・。


突然ですがみなさん、下のような丸い物体を見たことがありますか?

本来は酒蔵の軒先に毎年十一月頃から吊されるものなのですが、最近は(当店もなのですが)、地酒を扱っている酒屋にも吊されているようですね。

これは、「酒ばやし」もしくは、「杉玉」と呼ばれ、「新酒ができましたよ」という合図のために酒蔵の軒先に吊されるものです。

酒屋などに吊されているのは茶色い色をしたものが多いとは思うのですが、本来吊したてのものは緑色をしています。杉玉といわれるくらいですから、杉の葉っぱで作られているのです。

新酒のできた合図として軒先に吊された杉玉は、やがて緑色から茶色へと色を変えていきます。ただ単に杉の葉が枯れていくのですが、これは出来上がった新酒が熟成されていく様を表しているのだそうです。昔、酒通の方達は、この酒ばやしが茶色くなるのを見て、熟成の具合を計り、酒を買い求めたそうです。

子供達には、、不思議な物体のようで、何ともいえない表情で、眺める子もいます。中にはスズメバチの巣かと間違える(大きさはちょうどそれくらい)人もいるくらいです。

太い針がねを骨とした球体に、杉の葉をギュウギュウに詰め込んでいきます(葉っぱがちょうどくさびのように引っかかり、なかなか抜けにくい)。あとは刈り込みばさみで、不揃いの長さの杉の葉が刺さった酒ばやしを丸く整えてつくります。

酒蔵では毎年酒ばやしを作り直すのですが、うちの酒ばやしは茶色くなりっぱなし。ちょっと熟成が進みすぎかもしれませんねぇ。

0 件のコメント:

コメントを投稿