2014年5月14日水曜日

伝統が生む 類い希なる珍味。

発酵学の権威である小泉武夫さんは『この地球上で最も珍奇な食べ物は何か?』という質問をよく受けるそうですが、その時は迷わず「それは日本にある毒抜き発酵食品です。
石川県でつくられているフグの卵巣の糠漬けがそれです。世界広しといえども他に例を見ない驚くべきものであります。何せ、あの猛毒が詰まっているフグの卵巣を食べてしまう民族など、発酵の知恵者である日本人以外、見当たりません」。
と、答えるそうです。

ふぐの卵巣を伝統的製法で無毒化し、希なる美味へ。

石川県の特定地域に受け継がれてきた独自の製法でのみ作られる味です。

日本国内では石川県の白山(旧美川、金石、大野地区)以外ではふぐの卵巣を調理・販売することが許可されていません。
塩漬け、仮漬け、本漬けと合計三年間じっくりと漬込み、見事に毒が抜けた至上の珍味となるのです。
食べるまでに3年から4年もかかっているこのフグの卵巣の糠漬けは、まさに超スローフード。
「悠久の日本人」というようなおおらかさを感じずに入られません。

また、小泉武夫さんは、このフグの卵巣の糠漬けを『食の世界遺産』に認定しています。


ふぐの子の糠漬の美味しい食べ方
①糠や粕を手でしごくようにして丁寧に落とします。
 このときのポイントは「決して洗わない」ことです。
②子を1㎝間隔に輪切りにしてアルミホイルに包み、オーブンなどで1~2分間弱火で炙ります。
 炙りすぎると辛くなるのでご注意。
「ほんの少し」が良いですね。

一回にお召し上がりいただく量としては、一人分二~三切れ程度で充分でしょう。
その都度必要な分量だけ調理して、残りはラップに包んで冷蔵庫で保存してください。
お酒の肴だけでなく、ご飯にのせて、御茶漬け、焼きめし、パスタ等の具としてもお楽しみ頂けます。
ちなみに若おやじは茶漬けが大好きです。

ふぐの子の糠漬、食べてみたいなと思った方はこちら。

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