2014年1月11日土曜日

かすであっても、カスではない?

酒粕は、もろみを圧搾して清酒を分離したときに残る固形物のことで単に粕ともいいます。
またきれいな板状になっているものは「板粕」、形の崩れたものは「バラ粕」とか「粉粕」と呼ばれます。一般に家庭用として出回っているものは板粕で、形よく取り出すのに手間がかかるため、バラ粕に比べて価格が高いようです。
酒粕は、もろみの中で溶けきれなかった米粒や米麹、酵母、それに清酒成分を含んでいるため、栄養価は高く、アルコール分も8パーセント程度あります。
そのまんま火あぶって食べたり、粕汁や速成の甘酒にも利用されます。お酒を飲めない人には、結構酒粕がお好きな方が多く、温めてお砂糖をかけて食べるようです。
なんと、酒粕を入れ溶いた、糟湯酒(かすゆざけ)というものが『万葉集』にもでてくるほど昔からなじみがあったようです。
そのおなじみの粕汁は、酒粕を加えた汁で塩蔵した魚と野菜を煮込む具だくさんでコクのある汁もので、特に寒い時期に喜ばれます。
皆さんもご存知のように、材料は一般的に、塩シャケから塩ブリ、塩ニシンなどの頭やあらアラ、大根、人参、里芋、こんにゃく、油揚げなどが用いられます。酒粕と魚の塩味だけで仕立てるほか、味噌を加える方法もあります。
酒粕はあらかじめ水かぬるま湯に浸して柔らかくしておくと使いやすいようです。

以前、NHKの「ためしてガッテン」でも「酒かすは《かす》》にあらず!?」として栄養価が高いことを取り上げられたこともあり、ダイエットや便秘改善にも有効だそうです。
体も温まって、おいしくて、さらに体質改善ができるなんて、まさに一石三鳥の食材ですね。
皆さんもこれからどんどん寒くなる冬を、粕汁で乗り越えてみませんか?

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