2012年7月12日木曜日

色も風味も違う お酢のいろいろ


 穀物酢、米酢、黒酢、ワインビネガー、バルサミコ酢、リンゴ酢などなど。人類は作り出した最古の調味料といわれるお酢は、お酒を酢酸発酵させることから生まれ、日本へもお酒の技術とともに中国から米酢が伝えられたと言われています。
 現在、料理やドリンクに流通している食用酢は、科学的な方法で合成された酢酸に頼らない醸造酢がほとんどです。お酢は、米や麦が原料の「穀物酢」と、果実が原料の「果実酢」野大きく二つに分けられます。クエン酸や酢酸に代表される有機酸、アミノ酸が何種類も含まれ、それらが味の風味の違いを生み出しています。


お酢がカラダにおいしい4つの理由
①クエン酸のパワーで疲労回復
 クエン酸の働きは、疲労物質である乳酸をできにくくします。お酢に含まれているクエン酸はほんの少しなのですが、たっぷり含まれている酢酸などの有機酸が体内でクエン酸に変化するため、疲労回復効果は抜群なのです。
②食欲&消化吸収をアップ
 さっぱりとした酸味と香りは、口や胃での消化液を増やして食欲や消化吸収をアップ。クエン酸が胃の働きを助けるため、タンパク質の消化やカルシウムの吸収が良くなります。
③生活習慣病改善やダイエット効果も期待
 お酢を摂取して体内がアルカリ性に近づくと、新陳代謝が活発になり、血液もサラサラに。アミノ酸の働きで脂肪燃焼酵素も活発になります。一日大さじ一杯のお酢をとり続けると、血中コレステロールや高血圧、血中脂質が低下し、食後の血糖値の上昇が穏やかになることがわかっています。
④殺菌効果により腸の動きを活発に
 殺菌効果があるお酢は、エコナお掃除アイテムとしても使われますが、体の中でも同じような働きが。有害物質が減って腸内環境が改善され、腸の動きが活発になることで便秘解消。肌荒れや口臭予防も期待できます。
 これからの暑い季節、疲れを感じる時や何となく食欲のない時にお酢を活用してみてはいかがでしょうか?
苦手な人も敬遠せずに、自分にあったお酢を、いろいろと探してみてください。(発酵パワー参照)

きいてみます?


「きき猪口」とは、日本酒を「きき酒」する際に使う、本来は業務用の器のことです。白い磁器製で内側の底に青い輪が2つ描かれています(蛇の目模様)。この蛇の目の部分でお酒の透明度(サエ・テリ)を判断するのです。

さて、きき酒の方法ですが、以下の順番で行います。
①まず色を見る。
②香りをかぐ。きき猪口の中に鼻がすっぽりつっこんでください。
③口に含みますがだいたい3〜7㎖ほど入れて舌全体に行き渡るようにして味を確かめます。
④用意しておいた吐器に吐き出し口の中の香りを感じます。
四番目のはき出すというのはたく
さんきき酒する時には全部飲んでいると酔ってきて味がわからなくなるからです。種類が少ない時は、むしろ飲み込んでのど越しやキレを確かめた方がよくわかると思います。

さて、酒を味わうことを、なぜ「きく」というのでしょうか?

日本語の「きく」という言葉には多くの意味があり、この音を持つ漢字も「聞く」・「聴く」・「利く」・「効く」 などいろいろあります。『広辞苑』によると、「聞く・聴く」(利くとも書く)には「物事をためし、調べる」という意味もあり、その語義を細分すると、嗅ぎ試みること、味わい試みること、などに分けられます。

いずれも「きき酒」の意味に通じていることから、「酒をきく」の「きく」は上記の「聞く」から来たのではないかという説があるのだそうです。日本語って奥が深いですね。