ビール職人が造り出す高品質なビールを「手工芸品(Craft)」に例えて、クラフトビールと呼ぶのです。
また、小規模なビール工房のことは、マイクロ ブルワリー(Micro Brewery)と呼ばれることもあります。
日本の小規模生産ビールの歴史
日本では、1994年にビールの酒税法が改正され、最低製造数量が2000キロリットルから60キロリットルへと規制緩和が行われました。
これによって、全国に四大メーカー以外の小規模なビール製造会社が誕生しました。いわゆる地ビールブームです。
しかし、いくつかの理由により、地ビールブームは沈静化していきました。
・醸造技術が未熟で高い品質が維持できなかった。
・価格が品質に比べて高かった。
・町おこしが主目的となり、品質がなおざりにされた。
このように、日本の小規模生産ビールは、「地ビール」という名前で、いったんはブームとなったものの、「観光地の高くて美味しくないビール」というマイナスのイメージを持たせてしまうこととなってしまったのです。
地ビールからクラフトビールへ
しかし、2004年頃を底として、小規模生産ビールは徐々に売り上げアップをしていきす。それには、以下のような理由が考えられます。
・技術の蓄積、追求により醸造技術が向上し、高品質なビールが生産可能になった。
・低レベルの醸造業者は淘汰されていった。
・ベルギービールの普及などにより、高品質なビールなら、それなりに対価を支払ってもいいと考える人が増えた。
ひとことで言えば、品質を重視したビール造りによって、小規模生産ビールは、確実に復権してきたのです。
品質の確かさの裏付けとして、ビールの世界大会で日本のビールが数々の賞を受賞しています。
このように、品質を重視して、ビール職人が手塩にかけて造るビールを、「クラフトビール(Craft Beer)」」と呼ぼう、という流れがあります。
季節はちょうどこれから秋を迎えます。じっくりとビールを味わうにはちょうど良い季節になっていきます。
みなさんも、ぜひ「クラフトビール」を味わってみてくださいね。
写真は、サンフランシスコのクラフトビール |
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