大和時代(4~6世紀)に、酒造りは徐々に国内に広まっていきました。奈良時代(710~794年)に現在の酒造りのもとになる醸造法が中国から伝わり、平安時代には色々なタイプの酒が造られるようになったようです。
しかしこの時代、酒は宗教的な儀式に用いられたり、慶事や祝い事(ハレの日)に飲む事がほとんどで、頻繁に庶民の口に入ることはありませんでした。
鎌倉時代になり、それまで朝廷の機関でしか行われていなかった酒造りが寺院・神社で行われるようになりました。
その当時、寺院には民衆からの年貢米が納められていました。更に酒造りに必要な湧き水・井戸水、広いスペースもあり、その上、寺社にはたくさんの労働力や明晰な頭脳を持った僧侶達がいました。
僧侶達はこのような酒造りに格好の条件を生かして醸造技術を磨いていたと考えられています。
当時、人々の生活に密接していた寺院・神社で酒が振舞われ、人々はハレの日以外にも酒を飲むようになりました。
江戸時代に入ると酒を造って売る酒屋が出現するようになりました。
各地に造り酒屋が登場したことで酒が商品として流通するようになり、一般庶民でも簡単に酒が手に入るようになりました。
人生の慶事に日本酒はなくてはならないものですが、それもそのはず、もともとお酒は御神酒というように、神にまつられたもので、やがて祭りのような儀式で人々に飲まれるようになったのです。
祭りというハレの場で日常の労働や束縛から開放され日本酒を飲むことで、特別の日を祝うとともに、また新たな明日への活力を生み出すようになっていったのです。
ハレの日の贈り物ならこんなお酒
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